DAOのトークンと株は何が違うのか?【トークンの機能についても解説します】
DAOでよく見る
「トークン」って何でしょうか?
簡単に説明する時に、
「株みたいなもの」
と説明されることが多いです。
確かにトークンと株には、
機能的に似ている部分が多いです。
でもトークンと株の違いは、
確かにあります。
今回は、
DAOにおけるトークンの特徴と、
株の違いを解説します。
本記事の執筆者
ぎむたろう
NFTアートコレクター
総額50万円以上のNFTアートを購入
「そもそもDAOとは?」
という内容については、
別記事で解説しています。
>>DAOって株式会社と何が違うの?【特徴を比較ながら解説します】
目次
- トークンの持つ5つの機能
トークンの特徴① 通貨
トークンの特徴② 会員権
トークンの特徴③ 証明書
トークンの特徴④ 投票権
トークンの特徴⑤ サービス利用権 - トークンと株の違い① 独占を嫌う
- トークンと株の違い② 気軽に始められる
- トークンと株の違い③ まだトークンには危険が多い
- 最後に
トークンの持つ5つの機能
DAOで発行されるトークンには、
大きく5つの役割があります。
5つの機能
- 通貨
- 会員権
- 証明書
- 投票権
- サービス利用権
トークンの特徴① 通貨
トークンには、暗号資産のような
貨幣としての機能があります。
トークンが暗号資産と異なる点は、
発行の自由さにあります。
暗号資産は、
システムによって発行が決まります。
運営者によって発行することはできません。
一方でトークンは、運営者によって
自由に発行できます。
注意
日本では、トークンの配布は可能ですが、
トークンを発行して、売買するのは、
法律で禁止されています。
トークンの特徴② 会員権
トークンは、
コミュニティメンバーであることを証明する
会員権にもなります。
コミュニティによっては、
トークン保有数に応じて、
特典を得られることもあります。
トークンの特徴③ 証明書
トークンは、
権利を保有することの証明書になります。
不動産や債務、所得分配の権利などを
トークンで保証することも理論上可能です。
トークンの特徴④ 投票権
コミュニティ内での投票権を
トークンで付与するケースもあります。
DAOでは、
「プロジェクトの進め方」など
重要な議論を投票で決めていきます。
トークンの特徴⑤ サービス利用権
トークンが
サービス引換券になることもあります。
例えば、
コミュニティ内でグッズと交換できたり、
サービスを受けられる権利になっています。
トークンと株の違い① 独占を嫌う
株式は買い占められますが、
DAOのトークンには
買い占める文化はありません。
株式会社の場合、
企業経営者や投資家が
大半の株を保有しています。
これが社会の当たり前ではあるものの、
見方を変えれば、権力の集中です。
web3やDAOは、
権力の集中を嫌います。
トークンを買い占めて、
数人が権力を持つことは、
原理上は可能です。
でも買い占めが起こる可能性は
低いと考えています。
もし「DAOなのに、
数人でトークンを独占してる!」
と噂になったとします。
おそらく、そのトークンの価値は、
暴落するはずです。
トークンと株の違い② 気軽に始められる
トークンの発行は、
そのDAOの運営者であれば、
誰でも、気軽に行えます。
一方、株式の場合は
株の発行のために
証券会社等仲介者の支援が必要です。
トークンは現状では、
一般的に仲介者を挟まずに
発行することが可能です。
DAOであれば、会社でやる必要のない
もっと小さなブロジェクトでも、
気軽にコミュニティを作れます。
例えば、ストリートミュージシャンの、
応援コミュニティを作ったり、
トークンを発行したりが簡単にできます。
補足:海外ではDAO法もできている!
2021年7月には、
アメリカのワイオミング州では、
DAO法が制定されています。
近い将来、日本でも
DAOに関する法律ができることで、
様々な規制をかかるかもしれません。
トークンと株の違い③ まだトークンは危険が多い
株を買うよりもトークンの方が、
手軽である一方で、
多くのリスクも含んでいます。
ハッキング
「The DAO」というコミュニティでは
ハッキング被害により、
約360万ETH(約52億円)を盗まれました。
DAO内のセキュリティ対策は、
まだ不十分な部分が多く、
株よりもトークンを盗まれやすいです。
詐欺
web3では、詐欺事件が多いです。
代表的な事件だと
「スピンドル事件」があります。
歌手のガクトさんが広告塔となり、
金融ビジネスで前科を持つ人と組んで
スピンドル(暗号通貨)売り出しました。
2021年だけで、
Rug Pullの被害総額は、
約7.7billion(約1兆円) !!
※Rug Pull = 資産の持ち逃げ
その頃は金融庁も
暗号資産市場のことを把握できておらず、
被害者は泣き寝入りすることになりました。
株式会社の方が、法整備が整っているため、
DAOよりも安心できる部分はあります。
最後に
今回は、
DAOにおけるトークンの特徴と、
株の違いを解説しました。
まだDAOで稼ぐ基盤は
十分に出来上がっていません。
株のように投資するという考えではなく、
「勉強のためにトークンを使ってみる」
という姿勢で、向き合ってみて下さい!
>>【初心者向け】DAOについて分かりやすく解説!※事例も紹介します!